「消費税に関する政策アンケート」結果

(2016年3月22日付)

消費税8%の増税は、円安による物価値上げとあいまって家計に影響をおよぼすとともに、消費の落ち込みによる経済への影響も懸念されています。「これ以上の増税は大変」の声も広がっています。社会保障と税の一体改革においては、消費税率引上げによる増収分をすべて社会保障の財源に充てるとし、社会保障の充実・安定化と将来世代への負担の先送りの軽減を同時に実現するとしました。
しかし、国の歳入の4割を国債に頼る現状から、財政健全化のために社会保障費の見直しが検討されています。
20174月には、消費税が8%から10%に引き上げられるタイミングで、消費税の逆進性を緩和するために軽減税率を導入することが予定されていますが、軽減税率実施については課題も多く、また低所得者対策として有効ではないとの指摘もあります。

『貴党の“消費税増税”についてのお考えをお答え下さい。』

≪設問1≫ 20174月からの消費税率10%への引き上げについて賛成ですか。反対ですか。

≪設問2≫ 上記の設問1に関して、貴党のお考えをお示しください。

回 答
 ▼自由民主党
 設問1 賛成
 設問2 急速に進む少子高齢化社会の中で、持続可能な社会保障制度を確立するには、税金や社会保険料を納付する人の立場に立って、負担を抑制しつつ必要な社会保障が行える制度を構築しなければなりません。経済再生と財政健全化を図るため、安定した財源を前提として受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障を実現するため、自民党、公明党、民主党とともに社会保障と税の一体改革に関する三党合意を結びました。
社会保障の安定財源の確保を図る税制の抜本的改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律により、平成264月から消費税率を8%に引き上げ、平成294月に消費税率10%に引き上げることが決まっております。消費税の使途については、基礎年金の国庫負担割合の2分の1への引き上げに要する費用を賄うとともに、今後とも増加が見込まれる年金、医療、介護等の社会保障費と少子化対策の費用に全額を充てることとしております。
なお、低所得者への配慮として、消費税率10%時に軽減税率制度を導入することにしております。
▼公明党
 設問1 賛成 
 設問2 超高齢社会にあっても将来にわたり社会保障をどう守り、その財源をどう確保するのかについては、今の政治に課せられた最大の課題であると思います。従って社会保障を政争の具にすべきではないとかねてから訴えてきました。「社会保障と税の一体改革」に関して、民主・自民・公明の3党が20126月に合意し、それに基づき社会保障制度改革関連法が同年8月に成立。増大する社会保障費を賄うための安定財源として消費税増税が決まったというのが経緯であり、与野党が長い議論を積み重ねて出した結論である事もご理解いただきたいと思います。
また公明党は、消費税の持つ逆進性や痛税感を緩和し、世界標準でもある「軽減税率」の導入が、低所得者対策として最も現実的な手法であるとの立場です。給付付き税額控除や総合合算制度を主張される方もいますが、低所得者層の所得把握の困難さや、所得は少ないが金融資産を有する人の扱いをどうするか、さらには制度の前提となるマイナンバー制度が稼働したばかりで、定着していない状況等に鑑みても、軽減税率導入が適当であると考えます。
▼民主党 
設問1  反対
設問2  「事前に経済環境の整備を行うこと」「総合合算制度などの低所得者対策を含む社会保障の充実・安定化を約束通り実施すること」「議員定数を含む身を切る改革を実施すること」等の前提が崩れた現状では、消費税率引き上げに反対です。
低所得者対策として最も重要で根本的な施策が「総合合算制度」であり、「社会保障の充実」という観点でも大きな意味を持っています。「社会保障と税の一体改革」推進の重要性・必要性に変わりはありませんが、「総合合算制度」の財源、約4000億円が軽減税率に回されるのならば明確に三党合意違反であり、合意は破棄されたと言わざるを得ません。
また、1兆円という膨大な財源が必要でありながら、格差是正効果に乏しく、事業者に膨大なコストがかかり、現場の混乱も避けられない、更には、6000億の財源手当てもできていない「軽減税率」の導入にも反対です。逆進性対策は、あらゆる点で「軽減税率」より優れている「給付付き税額控除」で行うべきです。
▼日本共産党 
設問1 反対
設問2 20174月の消費税の10%増税については、首相の経済ブレーンでもある内閣官房参与の本田悦朗氏までが「消費税10%への引き上げは必ず凍結すべき」「客観情勢として、消費税増税ができる経済環境に全くなっていない」(「毎日」224日)と述べています。消費の低迷が続く中で、いま消費税をさらに増税すれば日本経済が破たんすることは、増税を推進してきた側の方々も、認めざるを得なくなっているからです。
20144月に税率が5%から8%に引き上げられ、国民にあらたに7兆円の負担が押しつけられ、日本経済を低迷させました。「アベノミクス」は、大企業を支援しましたが、大企業の内部留保は増えても賃金や雇用の改善には回らず、国民の消費は伸び悩んだままです。国民の消費を冷え込ませ、大企業のみを支援する経済政策の方向を抜本的に転換し、GDP6割をしめる個人消費が拡大する政策抜きに、日本経済の再生はありえません。10%増税の打撃を回避するために「軽減税率」導入が語られています。
しかし、これは注意が必要です。与党幹部からは「消費税の将来を考えたとき、インフラ整備ができた」(自民党幹事長)、「将来、消費税率は1315%…食べ物の税率を1桁に固定したことは非常に大きい」(公明党政調会長)との発言が出されるなど、与党は消費税の再々増税の可能性に言及しています。
日本共産党は、消費税増税は延期や凍結ではなく、きっぱりと中止をすることを強くもとめます。
▼社会民主党 
設問1 反対
設問2 生活の苦しい人ほど大きな負担となる逆進性の問題や現在のデフレ経済の中で、消費税増税はますます家計を苦しめ、消費を落ち込ませ景気の足を引っ張ります。消費税増税を撤回させる法律の制定を社民党は目指します。今回いわゆる「軽減税率」が導入されるといっても、低所得者の痛税感の緩和にはほど遠い「選挙対策」にほかなりません。食料品等の税が下がるわけでなく、8%への「据え置き」がされるだけです。対象品目の線引きも複雑で、事業者の負担も大きく、混乱が予想されます。
しかも低所得者の逆進性対策のためとはいっても、実際は高所得者の恩恵が大きいものとなっています。行政の無駄遣いの排除や不公正税制の是正が必要です。所得税や法人税は能力に応じた負担を原則に基づき、高所得者や大企業への優遇を見直します。
また、資産課税を強めるなど格差を是正し現在の歪んだ税制を改め、所得再配分機能を回復・強化します。  
▼維新の党 
設問1 2016年3月22日現在回答なし。
設問2 2016年3月22日現在回答なし。